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労働者教育協会 編

A5判80頁/税込定価550円

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 かつては〝還暦〟が人生の一区切りとされ、労働者なら〝悠々自適〟とか〝サンデー毎日〟をキーワードに人生の第二(第三)ステージへと移行できた。しかし年金支給開始の繰り下げや医療制度・労働法制の改悪が続き、70歳を過ぎても厳しい労働環境のもとで働き続ける人や、経済的困窮を余儀なくされる人も多い。そして「現役世代の手取り増」を錦の御旗に「尊厳死の法制化」まで叫ばれる時代になった。“失われた30年”はささやかな老後の楽しみが消失した30年でもある。
 高齢者の生活を苦しめるものとのたたかいをテーマに、世代間対立の克服、若者の「投資ブーム」や再雇用時の賃金ダウンというホットな問題を解明したほか、働く高齢者や年金生活者の生活実態、貧困な医療や介護の拡充の課題を取り上げる。各分野からのリアルな報告は、現役労働者の人間らしい労働環境づくりと高齢者が暮らしやすい社会づくりとが一体の課題として追求していけることを、明らかにする。〝労高連携〟の精神でたたかおう。

世代間対立から“労高連携”へ

唐鎌直義/元立命館大学教授

高齢世代への医療・年金給付と現役世代の保険料負担とを対比させて世代間の「不平等」が持ち出される。こうした高齢者と現役世代の分断・対立をあおるイデオロギーを批判する。

老後の安心は投資で約束されるのか
――NISAブームを考える

鳥畑与一/静岡大学名誉教授

自分が高齢期を迎えるころの不安から若い人の投資への関心が高い。老後不安を利用し個人の預貯金を投資に向けさせる政府の政策を批判し、金融リスクまで自己責任で背負わせるありようを検討する。

再雇用時の賃金ダウンをどう考えるか

松丸和夫/中央大学名誉教授

70歳までの就業確保が努力義務となったが、たいてい継続雇用時に賃金が大きく下がる。賃金の基本的性格や、同一労働同一賃金の原則などから検討し、「再雇用時に賃金ダウンは当たり前」なのかを考える。

働く高齢者の現状と課題
――安心して働き安心して休める社会をめざす運動

神谷高士/建交労全国事業団・高齢者部会事務局長

働く高齢者はどんな環境で働いているか。不安定な就業形態、高齢者の労働災害、労働法不適用のシルバー人材センターなど、働きつづける高齢者の実態をリアルに描く。

年金制度の問題点と高齢者の年金改善要求
――年金積立金を活用すれば年金額の引き上げはできる!

木田保男/全日本年金者組合書記長

交代禁止原則を逸脱し物価高騰の折にも実質的な減額になる「マクロ経済スライド」の問題点や、とりわけ女性に多い低年金者の生活などをリアルに告発。積立金の取り崩しで解決できることを示す。

高齢者医療の課題と医療労働者の処遇改善

渡辺勇仁/日本医労連副委員長

過去最高になった後期高齢者保険料、統廃合される病院と減る病床、医療労働者の処遇改善など、医療の充実と医療労働者の処遇改善とが一体の課題であることを解明。

人権としての介護保障をめざし、
介護の国庫負担ふやせの大運動を

林 信悟/中央社保協事務局長

続発する介護事業者の倒産・休廃業、介護報酬の抑制などと介護労働者の処遇改善。介護の充実と介護労働者の処遇改善とを一体の課題として取り組む国民的大運動を呼びかける。

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